J3の大宮アルディージャが、ルヴァンカップで1回戦突破を決めた。決勝点をマークした18歳のルーキーに、続々と賛辞が寄せられている。
大宮にとって、リスタートとなるシーズンだ。かつては苦しみながらもJ1から落ちないクラブとして知られ、受験生用に「落ちない」お守りを発売したこともあった。だが、時代は流れ、昨季はついにJ2からも降格。J3から再起を図ることになった。
仕切り直しのシーズンで、開幕戦はヴァンラーレ八戸に4-1と大勝。続くFC岐阜との第2節も1-0でものにしていた。
3月13日には、岐阜との連戦となった。ルヴァンカップ1回戦で顔を合わせたのだ。
両チームともに、大幅に先発の顔ぶれを入れ替えた。週末の試合も含めて連戦になることや、今後のことを考えれば当然だろう。
大宮は、さらに先を見据えた。アカデミー出身者や、大学在学中の選手ら若手を多く起用したのだ。
先発でピッチに立った種田陽も、そうしたひとりだ。ジュニア時代から9年間アカデミーで育ち、今シーズンにトップ昇格したばかり。4月に誕生日を迎える19歳で、2022年にはU-17日本代表にも選ばれたことがあるタレントだ。
U18に所属していた昨季もシーズン途中にトップチームに追加されていた。出場機会はなかったが、正式にプロになるといきなり出番がやってきた。
さらには、早速見せ場がやってきた。1-1で迎えた後半41分、右サイドでボールを受けると、自らゴールへとボールを運んでいく。ボックス内に入り、2人目をかわした瞬間、腰をひねりながら左足を振り抜く。弾道はDFの股下を抜け、ゴール右隅へと決まった。