【改革半ばの鹿島が町田戦で露呈した課題(1)】選手が感じた「行かないと持たれるし、行ったら蹴られてしまう」の中で……指揮官は「一番やりたくなかった試合への入り方」の画像
鹿島アントラーズのランコ・ポポヴィッチ監督 撮影:中地拓也

 まさに“アリ地獄”だった。開幕2戦で1勝1分けをマークし、前評判を高めながら臨んだ9日の第3節で、昇格組のFC町田ゼルビアに0-1で敗れた直後。鹿島アントラーズのボランチ、樋口雄太が町田のロングボール戦法にこう言及した。

「(プレスに)行かないと(ボールを)持たれるし、行ったら蹴られてしまう」

 どちらにしても、打つ手がない苦境が伝わってくる。しかも町田はロングボールを競り合った次の展開への準備もしっかりと整えていた。樋口が続ける。

「セカンドボールのところでも、その多くを相手に拾われていた」

 前半の最初のプレー。町田はキックオフのボールを最終ラインへ下げてから、センターバック(CB)のチャン・ミンギュが迷わずにロングボールを蹴り込んだ。

 ターゲットは体調不良で欠場したCB関川郁万に代わり、公式戦初出場が初先発となった昌平高卒の2年目、津久井佳祐のテリトリー。身長194cmの巨漢FWオ・セフンとの空中戦で、後塵を拝した津久井が悔しそうに振り返る。

「緊張すると思っていた中で、案の定、試合への入りがすごく悪くて、ヘディングもすかしてしまった。完全に自分狙いで来るとわかっていたし、自分がはね返さなければいけなかった。あそこで勝てていれば。反省しています」

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