■「ポポさんは本当に気持ちが一番熱い人」

 そして、10年前にポポヴィッチ監督に師事したキム・ジンヒョンも「ポポさんは本当に気持ちが一番熱い人。そこは相変わらずだった。鹿島はもともとメンタリティが強いチームなので、ポポさんが来てよりチームを強くしていけると思いました」としみじみ語っていた。「自分が最後のセットプレーで止めるべきだった。最後に1個、止めていれば、勝ち切れた」という悔しさも吐露したが、なかなか勝たせてくれないのが、数々のタイトルを取ってきた鹿島というチームなのだ。

 クラブ創立30周年で初のリーグタイトル獲得に燃えているセレッソだが、鹿島のような「終盤の圧力」を出せるチームにならないと、頂点には立てないのかもしれない。そのあたりをかつての指揮官から学んだゲームだったのかもしれない。

(取材・文/元川悦子)

(後編へ続く)

(2)へ続く
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