■イングランド「優勝の地」
その後、1948年のロンドン・オリンピックではメイン会場となり、サッカーだけでなく、ホッケーの準決勝以降の試合、そして陸上競技が行われた。このことでもわかるように、ウェンブリーは陸上競技のトラックを持ったスタジアムであり、「サッカー専用」というわけではなかった。ただ、その後、陸上競技の試合は行われず、トラックはもっぱらドッグレースのために使われた。
1966年ワールドカップのメイン会場となることが決まった1963年には初めての大改修が行われ、それまで屋根がなかった両ゴール裏のスタンドにも屋根がかけられて、楕円形の屋根が観客席すべてを覆う形となった。そして電光式のスコアボードも設置された。
1966年ワールドカップでは、イングランド代表がグループステージから決勝戦までの全6試合をこのウェンブリーで戦い、ウルグアイとの初戦を0-0で引き分けた後は5連勝して初優勝を飾った。