■前評判が高い中で迎える次戦

 2月28日の練習ではサブ組と見られる側を”仮想ヴェルディ”の4ー4ー2にして紅白戦を行ったが、全体としてはミニゲームやコンビネーションからのシュート練習が多く、広島戦はベンチ外だった選手も意欲的にアピールする姿が目立った。

 広島戦では途中出場だった前田直輝も「チームが勝てるようなゴール、アシストというところを求められているのがウインガーだと思っているので。そこのところは引き続きというか、もう一度レベルアップしないといけない」と語り、古巣でもあるヴェルディとの対戦に向けて、意欲を示している。

 筆者も含めて優勝候補にあげるメディアも多く、キャンプから前評判の高かった浦和だが、初戦に敗れたことで、周囲の評価にグラつきはあるかもしれない。しかし、地に足を付けて勝利に向かっていくこと、そして4ー3ー3をベースとしたヘグモ監督が掲げるサッカーをやる中でも、相手を見ながら勝利のために必要なプレーをピッチ上で出すことはできるか。

 戦術的な完成度を上げることも大事だが、チームとしても振る舞いにここからの結果は大きく関わってくるだろう。そうした意味でもヴェルディ戦というのは浦和がタイトルを目指していく上での紫金石になるはずだ。

(取材・文/河治良幸)

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