■AFCを2分割!「新アジア太平洋カップ」開催

 24か国が参加して大規模化したアジアカップを開催できる国は、中東産油国以外に考えられない。ワールドカップであれば収益を上げられるかもしれないが、世界のマーケットの中で注目度の低いアジアカップでは損失を覚悟しなければならないからだ(東アジアで可能性があるのは中国だけだが、最近の中国の経済状況やサッカー界を取り巻く状態を見ると、中国がアジアカップ開催に再び手を挙げるとは思えない)。

 そうなると、2031年大会以降もアジアカップは中東諸国で開催される可能性が高く、当然、開催時期は1月から2月ということになる。

 日本や韓国など東アジア諸国にとっては、この「ガルフカップ化したアジアカップ」とどう付き合っていくべきかは、難しい問題となる。

 やはり、この広大なアジア大陸を統括するAFCは東西に2分割すべきだろう。アフリカや南米も広大な大陸ではあるが南北に広がっている。だが、アジア大陸は東西に広いのでオーストラリアの東海岸と地中海に面したシリアやレバノンでは7時間もの時差があるのだ。

 しかも、気候も宗教も大きく違うので、中東諸国と東アジア諸国では大会や試合のスケジュールを組むのには、さまざまな困難が生じる。

 それなら、AFCは2分割して、東アジアに東南アジア、オセアニアを加えた「アジア・太平洋連盟」を結成すべきではないか。かなり広大な地域だが、時差は小さくて済む。

 そして、「新アジア太平洋カップ」はワールドカップと同じく6月開催とすれば、ヨーロッパのクラブに所属する選手たちも後顧の憂いなく代表活動に集中できるだろう。日本人や韓国人、オーストラリア人選手が所属しているクラブの監督たちが諸手を挙げて賛成してくれることも間違いない。

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