J2ベガルタ仙台の森山佳郎監督が、「持っている」男であることを実証した。その「奇跡の一投」に、ファンの期待度がさらに高まっている。
仙台は2024年シーズン、3年連続となるJ2の舞台を戦う。かつて2010年からは12シーズン連続して戦ったJ1の舞台へと戻ることが命題となる。
J2でリスタートとなった2022年には7位だったが、昨年は16位へと落ち込んだ。今季は年代別の日本代表を10年以上にわたって率いてきた森山佳郎監督を新たに迎え、新たな挑戦を始めている。
チームは1月中旬から宮崎に入り、トレーニングキャンプを行っている。2月25日の大分トリニータとの開幕戦を最高の状態で迎えるべく、準備を進めている。
戦士たちにも、休養は必要だ。長いキャンプの合間にはオフを挟み、ベストのトレーニングを行えるよう、心身のリラックスを量っている。
森山監督と同じく、今季から仙台に加わった片渕浩一郎コーチが、その一端を紹介した。自身のSNSで明かしたのは、2月6日の一コマだ。
クラブのSNSでも選手らの様子とともに投稿されていたが、この日は宮崎の鵜戸神宮を訪れていたようだ。この神社は日南海岸にあり、「運玉」でも知られる。
運玉とは、いくつもの岩が並ぶ海岸で、「亀石」という岩のくぼみを目指して石を投げ、うまく収まるかで運を占うというもの。片渕コーチは受け付けの様子も投稿しているが、男性は左手、女性は右手で石を投げることになっているのだという。
この「難題」に、森山監督も挑戦した。その一部始終が、動画によって公開されている。
右利きである森山監督だが、ダーツを投げるように左腕を掲げ、迷うことなく石を投じた。手を離れた石は周囲で波しぶきが立つ亀石へと向かっていくと、見事に60cm四方だというくぼみに収まった。見事な「一発回答」だった。