【J1鹿島、24年公式戦を目前としたチーム作りの現在地(1)】ポポヴィッチ・鹿島の”脱・鈴木優磨”はいかに――新FWチャブリッチはエヴェラウド同等の活躍の期待もの画像
水戸戦で活躍を予感させた鹿島アントラーズのチャブリッチ 撮影:中地拓也

 1年半指揮を執った岩政大樹監督が昨季限りで退任し、ランコ・ポポヴィッチ監督率いる新体制へと移行した鹿島アントラーズ。そのお披露目試合となったのが、10日のいばらきサッカーフェスティバル2024・水戸ホーリーホック戦だ。

 鹿島は大卒新人の右SB濃野公人、プロ2年目・19歳のCB津久井佳祐ら若手を最終ラインに起用。宮崎キャンプ中に負傷したボランチ・柴崎岳の穴埋め役に知念慶を抜擢し、2トップに新助っ人FWアレクサンダル・チャヴリッチと土居聖真を配置するというフレッシュな陣容でスタートした。

 ここまでの1か月間、主力組はタテへの意識を高めつつ、連携強化を図ってきたというが、前半21分の先制点も複数の選手が絡む形から生まれる。相手のミスパスを拾ったチャヴリッチがドリブルで中央に持ち込んで展開。右サイドで受けた藤井智也が少しキープし、ペナルティエリア内に上がってきた樋口雄太に折り返し、背番号14は右足を一閃。見事にネットを突き刺した。

「智也が3~4人引きつけてくれた分、僕のとこフリーだったので、意外と冷静にシュートを打つことができた。前半は特にやりたいことっていうのは出たシーンが多かったですし、そこはすごくチームとしても積み上がってきてるものがあると思います」と樋口もチーム完成度が着実に上がってきたことに手ごたえを感じている様子だった。

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