イランは前回3−0で完勝した相手だが、その試合でも前半は五分五分の内容で、後半に一瞬の隙を逃さず、南野拓実のアシストから大迫勇也が先制ゴール。イランの自滅を誘う形となった。イランは当時のカルロス・ケイロス氏からアミール・ガレノイー監督に代わったが、基本的な特長は変わっていない。違ったのは徹底した日本対策を施してきたことだ。
エース格のメフディ・タレミを出場停止で欠いたイランだが、サイドから対角線にロングボールを入れて、折り返しにFWのサルダル・アズムンやサマン・ゴッドスが飛び込む形で、日本を脅かしてきた。それでも日本は左サイドを起点に、守田英正がFW上田綺世の粘り強いポストプレーを生かして中央を突破し、先制ゴールを流し込んだ。
1−0とリードした前半の残り時間も、日本はイランのロングボールに苦しめられていたが、左サイドでスタメン起用された前田大然の精力的な守備で、右の”発射台”であるラミン・レザイアンからのボールを限定することに成功しており、攻撃になれば久保建英がキープ力を生かして、イランのタイトな守備から中盤高めの主導権を握る流れを作っていた。