■横綱相撲的な勝ち方

 日本の情報は大会前から知れ渡っていた中で、グループリーグから相手に研究されて、徹底した戦い方をされるのは予想できたが、それを”対策返し”ではなく、ある意味で横綱相撲的な勝ち方ができなければ、世界一を目指すチームにふさわしくないという空気感は全体的に蔓延していたように思う。

 ベトナムに苦戦し、イラクに敗れたことで、自分たちの戦い方を見直す機会にはなったが、アジアカップという大会に向き合い、ここで勝つことに全てをかけるという方向までは行かなかった。それがインドネシア戦、バーレーン戦と勝利できたことによるものかは分からないが、準々決勝でイランという本来実力の接近した相手に、日本の問題点をそのまま突かれてしまうことになった。

(取材・文/河治良幸)

(2)へ続く
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