【イラク代表vsヨルダン代表 1月29日】
同点ゴールを決めた男も、逆転ゴールを決めた男もピッチにはいなかった。
前半終了間際、ヨルダンに先制されたイラクは、68分、サード・ナディクが同点弾を決めて、1-1。
だが、その後すぐ、ナディクは足を痛めてピッチを去ることになってしまう。
イラクに逆転をもたらしたのは「メソポタミアのライオン」アイマン・フサインだった。
日本戦でも2ゴールを決めた27歳は、189センチと長身だが、それより大きく見える。
グループステージでは3試合で5得点を挙げて、大会の得点王だった。
そのアイマン・フサインが75分に逆転ゴールを決める。
彼は看板を飛び越え、ゴール裏で喜びを表現した。
ここまでなら、たぶん問題はなかっただろう。
だが、ピッチに戻って来ると、彼はコーナースポット付近に座り込み、左手で草を食べるパフォーマンスを見せる。これは、先制点を挙げたヨルダンの選手たちが見せた、祝宴などでふるまわれる「ヨルダン伝統料理」を右手で食べるパフォーマンスを真似たかのように見えた。イランのレフェリー、アリレザ・ファガニは、アイマン・フサインの行為を見逃さなかった。