サッカー日本代表出場中のカタール大会から消えた「大量得点」【アジアのサッカーを変えつつある東南アジア勢の躍進】(3)の画像
インドネシア代表も、日本代表に4点目は許さなかった 撮影/渡辺航滋(Sony α1使用)

 サッカーの勢力図に、変化が起こるかもしれない。現在カタールで開催されているアジアカップで、東南アジア勢の奮闘が目立つのだ。潮流の変わり目に、サッカージャーナリスト大住良之が目を凝らす。

■進む国際化

 私は、「ワールドカップは32、アジアカップは16チームで十分」と考えてきた。48チームのワールドカップを愚とする考えは変わらないが、こうしてチーム数を拡大することが世界のたくさんの国のサッカーに大きなモチベーションを与え、成長への機会を与えているのは否定できない。その好例が、今大会に見る東南アジア勢であり、国内の混乱で欧州に逃れた人びとの息子が数多くプレーするイラクと言っていい。

「国際化」が進む欧州では、フランス代表でアフリカ系の選手がチームの多くを占めたり、スウェーデンで旧ユーゴスラビア系の選手がエースになるなど、「国籍」と「民族」が必ずしも一致しないものとなり、名前だけではどこの代表かわからない選手が増える一方になっている。

 そして日本でも、長年の懸案であったゴールキーパーに、「国際クラス」のフィジカルと能力をもった鈴木彩艶が、昨年の秋から日本代表の「第1チョイス」となっている。鈴木はガーナ人の父と日本人の母との間にアメリカで生まれ、浦和で育って浦和レッズのアカデミーで活躍してきた。

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