■ファイナルに勝ち進むことは目標ではなくノルマ

 日本にとってファイナルに勝ち進むことは目標というよりノルマに等しい。しかし、前回カタールに惨敗したように、アジアの頂点に立つというのは容易ならざるミッションだ。

 当時は”森保ジャパン”もチームの練度が高いとは言えず、カタールの可変性の高いビルドアップに守備がハマらず、相手エースのアルモエズ・アリのアクロバティックなフィニッシュに対応できなかった。現在はチームの対応力も個の力も明らかに上がっているが、成長しているのは日本だけではないだろう。

 2月10日に行われる相手は韓国になるのか、イランになるのか、前回と同じカタールになるのか。あるいは……そこはサッカーの神のみぞ知るところだが、この大会を通じてさらにタフになった日本がアジア王者に輝き、ここから続くアジア予選、そして世界での躍進への足掛かりになることを期待するとともに、新たなヒーローの誕生を期待している。

(取材・文/河治良幸)

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4