■決勝トーナメントのキーマンは三笘薫
準々決勝は5試合目。ここまで勝ち上がってきた相手は大会中に経験値を上げているが、それは日本にも言えることだ。またお互いのスカウティングも進んでくる中で、システムや戦術の引き出しも問われてくる。日本の強みになり得るのが、怪我明けでの参加となる三笘薫の存在。森保監督もグループリーグでは三笘に無理させないはずだが、決定的な仕事ができる左サイドのアタッカーを決勝トーナメントのキーマンと想定しているのではないか。
準決勝まで行くと、もうどこが来ても難敵だろう。順当ならB組のオーストラリアかF組のサウジアラビアとなるが、どの国が相手でも一筋縄では行かないだろう。大事なのはここまでに、チームとして体力を残しつつ、選手層をさらに高めておくことが鍵になる。
前回の準決勝はイランと対戦。後半に大迫勇也の2得点、原口元気のゴールで3−0と勝利。「パーフェクトゲーム!」と振り返った長友佑都は当時20歳だった冨安健洋の獅子奮迅のディフェンスを称賛した。
今回のメンバーはカタールW杯を経験した選手が多いが、GKは3人全てが入れ替わっており、その中でも21歳の鈴木彩艶は正GKとしての活躍が期待される。FWもパリ五輪世代の細谷真大が名を連ねており、中盤では昨年11月に初招集された2000年生まれの佐野海舟がブレイク候補生。前回の冨安ではないが、そういった若手が大会中に突き上げてきていれば、準決勝、そして決勝と戦うための推進力になる。