■毎熊晟矢に求められるアクション
今やチーム唯一の日本代表選手となった毎熊晟矢にも、2024年は統率力とリーダーシップを高めてもらいたい。桃山学院大学からJ2のV・ファーレン長崎でプロキャリアを始め、2022年にセレッソへ移籍してきた彼にしてみれば、香川や清武といった偉大な先輩たちがピッチに立っている中、自分が率先してアクションを起こしにくいという感情がどこかにあるかもしれない。実際、「僕が代表になれたのは真司さんのおかげ」ともコメントしているだけに、つねにリスペクトが先に立つのだろう。
とはいえ、彼ら20代半ばの面々が「自分たちが絶対的主軸なんだ」という自覚を示してこそ、セレッソは本当に意味で若返らない。今季は進藤亮佑、鳥海晃司、舩木翔、田中駿汰、山田、喜田といった20代の選手が成長の跡を示したが、そういう人材がもっともっと出てこないとフレッシュな集団になれない。特にリーグ9試合出場にとどまったパリ五輪世代の西尾隆矢、U-20日本代表の10番を背負った北野らパリ五輪世代以下の若手には奮起を求めたいものである。
香川と清武がトップパフォーマンスを見せられるうちに、セレッソとしては何としても悲願のJ1制覇を達成したいところ。森島社長も小菊監督もそう考えているに違いない。2024年はまさに勝負のシーズンになりそうだ。