■ボランチ起用も見込まれる旗手怜央
カタールW杯でもベスト8以上を目指してはいたが、優勝がノルマに近い目標である今回のアジアカップは当然、7試合を想定してメンバーを組む必要がある。その中で少し気になるのは前線の人数が多い分、ボランチのスペシャリストが遠藤航(リバプール)、守田英正(スポルティング)、佐野海舟(鹿島アントラーズ)の3人であることだ。ここでもポリバレントが関わって来る。そのキーマンが旗手怜央(セルティック)だ。
旗手は昨年10月のチュニジア戦で、4ー2ー3ー1の左サイドハーフをベースに、いわゆる10番ポジションのトップ下でも起用された。本来は4ー3ー3の左インサイドハーフを最も得意とするが、与えられたポジションに向き合ってアピールしたことで、森保監督の評価を高めたことは疑いない。
その後、怪我で11月のアジア二次予選には招集されなかったが、FWの前田大然と共に旗手が間に合ったことは、選手起用の幅を広げる意味で非常に大きい。
その旗手だが4ー2ー3ー1のボランチとしても想定していることを森保監督はこれまで語っており、アジアカップでは4枚目のボランチとして計算されているはず。もちろん4ー3ー3や4ー1ー4ー1を使う試合では左インサイドハーフでスタメン出場も見込まれる。もう1つ考えられるのが、DF谷口彰悟のアンカー起用だ。
FWに人数が多い構成という話題になっているが、センターバックをメインとする選手が5人いることもポイントだ。冨安健洋(アーセナル)、板倉滉(ボルシアMG)、町田浩樹(サンジロワーズ)、渡辺剛(ヘント)、谷口だが、冨安は右サイドバックで起用されたことがあり、アーセナルでは左サイドバックが定位置になりつつある。左利きの町田は左サイドバックとしての起用も想定されており、中山や伊藤洋輝(シュトゥットガルト)に何かあれば、左サイドバックで起用できるのだ。