■タイ戦で目指すのはアジアカップの生き残りだけではない

 タイ代表戦が終わった直後に、森保一監督はアジアカップに挑むメンバーを発表する予定としている。つまり、国立競技場でアピールに成功すれば、公式大会にも参加できる。

 伊藤は、「もちろんアジアカップにも選ばれたい」と話すが、「正直、アジアカップがすべてじゃない」とも話す。一見すると前のめりでないようにも感じるが、その意図は別にある。「ワールドカップだったり、その先の自分のチームでの活動につながるようなプレーというのをしたい」と、代表に定着することが目標だからだ。

 やっと巡ってきたこのチャンスを、やすやすと手放すつもりはない。日本国民が注目する元日ゲームでしっかりとアピールし、日の丸にその名前を刻み付ける。

(取材・文/中地拓也)

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