■「ここまで長かったなというか、思い描いたようなプロサッカー人生を送れなかった」
先述したように待望論が多く出る中で、伊藤自身も代表への想いを強めていた。30日の練習後には、「この練習着を着て、日の丸を背負って練習している。なんか今までと違う重みっていうか、本当に日本を代表して戦うっていう意味でのこのエンブレムなので、少しまだ緊張気味なところはあるんですけど、早く馴染みたい」としみじみと口にしている。
そして、「ここまで長かったなというか、僕自身思い描いたようなプロサッカー人生を送れなかったんですけど、だけどそれでも諦めずに自分のプレーをもうやり続けた結果、今があると思う。自分を信じて今後もっともっと頑張りたい」と、このチャンスを生かすことをかみしめるようにして言葉にした。
今回の代表活動に、伊藤に刺激を与える人物もいた。ロールモデルコーチとして帯同している中村憲剛氏だ。その中村氏から受けた言葉も明かした――。
(取材・文/中地拓也)
(後編へ続く)