２０２３年、日本サッカー界は成長を続けた。ドイツ、スペインを撃破した２０２２年のカタール・ワールドカップに続き、アウェイの地でリベンジに燃えるドイツを返り討ちにするなど、世界を驚かせ続けた。その成長は、２０２４年も続くのか。日本サッカー界の成長への期待と、そのために必要なポイントについて、ベテランサッカージャーナリストの大住良之と後藤健生が、年をまたいで燃え盛る激論を交わした。
■アジアカップの有効活用法
――日本代表は年明け早々にアジアカップに臨みます。
大住「アジアカップは登録メンバーが２３人だから、選ぶのは大変だったと思うよ」
後藤「僕が監督だったらそれ以外にも大勢連れていって、アジアカップという以上にカタール合宿にするけどね。この先を見ても、２０２６年のワールドカップ本大会直前まで、これほど長期間にわたって代表活動が行われることはないからね。例えば課題のセットプレーをたくさん練習するとかさ。ふだんはコンディショニングしかできないけれど、しっかり時間を使っていろいろ試せると思うよ」
大住「そうするにしても、さすがの後藤監督でも、大会に登録していない選手をヨーロッパのクラブからは呼べないでしょう」
後藤「Ｊリーグから呼べばいいじゃない。このアジアカップは、トレーニングの途中に実戦まで入っているという贅沢な合宿だよ。実戦で試して、ダメならまた工夫できる。少なくともグループステージは実力差がある相手ばかりだから、思い切っていろいろなことにトライできる。そういうふうに有効に使ってほしいね。日本代表の２０２４年の試合は全部公式戦で、アジア以外の相手以外と対戦できないんだよ。これは強化のためにはかなりの痛手だから、相殺するにはアジアカップの１か月間を有効に使いたいよね」
