■選手はエコノミークラスで連戦
それでも選手は耐え抜いて勝った。ミックスゾーンでの選手それぞれの表情はとても晴れ晴れとしていた。
しかし、AFCのドローによって対戦相手が決まったのが試合まで1か月をすでに切った時期ととあって、選手は行きも帰りもほとんどがエコノミークラスだった。チームはビジネスクラスを用意したかったが、空いていなかったという。巨躯を持つFWバフェティンビ・ゴミスですらエコノミー席で一般客と肩を並べた。
JDT戦から中4日で迎えたのは、J1リーグの湘南ベルマーレ戦。多摩川クラシコ、ACL初戦、国立競技場マッチと大きな試合を立て続けにこなしたばかりか、これを全勝で終えたのは称賛に価するとしか言いようがない。
実を言うと、ジョホールから帰国後に筆者も体調を崩してしまい、立つのも難儀だった。気候や時差、食事、移動を乗り越えることのきつさを実感したのだった。
(取材・文/中地拓也)