■「チームとして“緩いな”って」と語った雰囲気
この日の練習後、山根が感じていたことをこう話している。
「ちょっとここ何試合か、うちのコンディション的なものもありますけど、チームとして“緩いな”って思う部分もありました。明日からまた普通にトレーニングを再開すると思いますけど、そこからやらなきゃいけないなと。先週1週間は正直、最高の準備をできたかと言われると、僕はちょっとそうではなかったんじゃないかなと。雰囲気含めてですけど、そう思っていました。そういう部分が結果に出てしまったんじゃないかなと思ってます」
パトゥム戦で川崎は2度追いつかれている。先制しながら17分後に1度目の同点弾を受け、前半40分に勝ち越したものの、わずか1分後にまたしても同点ゴールを被弾。最終的に4-2で勝利したものの、試合運びで拙さを見せてしまった。
山根は、「もうちょっとなんていいますかね」と言葉を選びながら1失点目に言及。「また難しくしてしまったなとみんな思ってたし、その中で追加点が取れて、ラストもあと5分とかそういう時間だったことは全員分かってたと思う。キックオフもダミアンに前から強く言ってくれっていうことを伝えて、彼も行ってくれましたし、そういう中でもやっぱりそれに続かないっていうシーンもあったので、そのときに意識するだけでは物足りない」と語っている。
「やっぱり日常(での練習が)がああいうところに出てくると思うので、厳しくトレーニングしていかないといけない」
こう話すのは、リーグ戦での不本意な結果もあれば、天皇杯決勝というタイトルマッチを控えていればこそといえる。
(取材・文/中地拓也)
(中編に続く)