J2ヴァンフォーレ甲府のOB選手が、古巣のために一肌を脱いだ。その「まさか」の行動をした側、させた側の双方にファンが驚きの声を上げている。
甲府は12月12日、タイの名門ブリーラム・ユナイテッドとのAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ最終節に臨んだ。首位に立ってはいたが、グループの全4チームに突破の可能性が残っているという、緊張感の高い一戦だった。
この試合には、たくさんのサポーターが試合会場のタイまで駆け付けた。一方、泣く泣く遠征をあきらめる例もあった。
その「待機組」のひとりが、クラブ公式マスコットのヴァンくんだった。最近ではパンツ一枚の姿が人気となり、アジアの舞台でも「パンイチ」でチームを盛り上げていた。
今回のタイ遠征は見送ることになったが、自身のSNSではパンツをスタッフに託して必勝を祈願することが報告されていた。この投稿には、「ヴァンくんの魂、海を渡る!」「これ託された方どうすんのw」などのコメントが寄せられていた。
ひとまずは「しつけがかりさん」に渡されたが、その扱いには注目が集まり続けていた。すると、まさかの使用法が明らかになった。
ヴァンくんは、自身のSNSで試合開始前の会場とパンツの様子を写真と動画で投稿した。写っているのは、赤と青のACL仕様のパンツと、クラブのOB選手。2017年から3シーズンプレーし、甲府で引退した小椋祥平氏がパンツを掲げていたのだ。
小椋氏は今季これまでも、やはりかつてプレーした横浜F・マリノスのACLでのアウェイゲーム現地観戦をSNSで報告していた。そして今回、クラブ初のアジアの大会に挑戦している古巣をタイまで応援しに来たというわけだ。