12月9日、川崎フロンターレと柏レイソルによる天皇杯決勝が行われた。川崎は猛攻を受けながらも0-0で耐え抜くと、PK戦で競り勝ち王者となった。優勝の立役者でもある守護神チョン・ソンリョンは、PKで見せたキックも大絶賛されている。
川崎と柏。両チームとも120分の中でいくつかの決定機はあった。しかし、その度に立ちはだかったのが両チームの守護神だ。両GKからビッグプレーが生まれ、痺れるゲーム展開に。スコアレスの中スタートしたPK戦でもそんな2人に注目が集まっていた。
PKは川崎が先攻。4人目が決めたところで後攻の柏が失敗し、優勝のチャンスが巡って来た。しかし、ここから柏のGK松本健太が2連続でシュートをストップ。スコアは4-4となり7人目に突入する。
両者成功を続けて迎えた10人目、川崎のキッカーを務めたのがソンリョンだ。グローブを腰に当てて構えるソンリョンは、ゆっくりと助走を開始。ボールを送り出すようなキックでシュートを放つ。ボールはそのまま一直線。ゴール右上隅に突き刺さった。試合を通して好セーブを見せてきた松本ですら、これには反応するので精一杯。GKとは思えないキックが決まったのである。
なお、この直後に今度は松本がキッカーとしてゴール前に立つ。ソンリョンは体を揺らして相手にプレッシャーをかけると、ボールと同じ方向へ跳んでシュートをストップ。激闘に終止符を打った。