■「少しは恩返しできたかなと思いますけど、まだまだ足りない」
そして、サポーターに対しても感謝の気持ちであふれている。「麻生グラウンドや等々力で“待ってるよ”っていう言葉も多くもらいましたし、自分のユニフォームを買ってくれた人、ゲーフラを出してくれる人もいる。そういうのを見るたび、聞くたびに本当に温かいサポーターだと思っていたので、両親だけじゃなくて、そういうサポーターの人に恩返ししたいとずっと思っていました。
今日のピッチで自分のプレーを示せて少しは恩返しできたかなと思いますけど、まだまだ足りないと思うので、来年は本当にそのサポーターの方々のために勝利を届けられるように、自分が活躍したいなって思います」と言う。
そのために、初めて迎えるこのオフに気持ちを向けている。「来年は本当にスタメンを取る気持ちで自分のプレーをもっと出したいので、オフの間も筋力トレーニングは怠らずにやりたい」。
最後の最後で掴み、そして多くのものを得たデビュー戦。「常に出場できる準備はしましたけど、強敵の蔚山相手のアウェーがデビュー戦になるっていうのは、難しかった分、自分にとってすごいデビューでしたし、この中でやれたのは来年に繋がる」と話すように、これは始まりの一歩。多くの人に見守られながら、さらに成長していく。
(取材・文/中地拓也)