【南の最果てで出会い、北の大地で送り出す。小泉佳穂が感謝する小野伸二との不思議な運命(2)】「シンジさんに会わなかったら、今ここにいるかも分からない」の画像
浦和レッズの8番を背負った小野伸二と、現在の8番の小泉佳穂 撮影:中地拓也(右)、アフロスポーツ(左)

 2021年に、浦和にやってきた小泉佳穂は当時のリカルド・ロドリゲス監督の信頼を掴み、中盤の主力に定着した。そして3年目となる今年、マチェイ・スコルジャ監督のもとでも開幕スタメンに。全体制とは異なる役割にもがきながらも、5月にはACLファイナルで3度目となるアジア制覇に貢献する。

 しかし、直後のサガン鳥栖戦で失点につながる大きなミスをしたことに象徴されるように、心身のバランスを崩してしまう。

 スコルジャ監督も「彼は今年、最初から好調だったと思います。ACLの決勝までは。そのあと、少し体調不良等で1ヶ月ぐらい試合から離れてましたけど、そのあと、本来のレベルに戻ることができないという時期がありました」と語ったように、小泉にとって、まるで迷路に迷い込むような時期を経験した。

「そういう苦しい時期があって、そういう時にその言葉をすごく思い出したというか。ああ、こういうこと言っていたなあと。本当に大きな恩がありますし、人間的な大きさ、内側みたいなところもだし、だからこそ、最後の試合で、これだけ観客を……選手も観に来てる人たくさんいたと思うんですよ。そういう人柄というか、一緒にチームでやったからこそ、間近で感じられた。本当に今日は幸せな時間でした」

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