湘南ベルマーレがJ1残留を決めた。残留を決めるゴールの舞台裏が公開され、「影の立役者」の姿に感激の声が広がっている。
湘南は11月25日、大事なゲームに臨んだ。J1第33節、アウェイでの横浜FC戦だ。
このゲームは、まさに運命を分ける一戦と言えた。勝点31で17位につけていた湘南と、勝点2差で追う最下位の横浜FCの対決。最終節を前にして、J1残留争いという「裏天王山」に臨んだのだ。
舞台となったニッパツ三ツ沢球技場は、試合4日前にはチケット完売が報告されていた。大多数は、もちろんホームの横浜FCのファンで埋め尽くされていた。
前半から危険な場面をつくられ、湘南はシュートに持ち込むことさえ難しい展開だった。アウェイスタジアムも、湘南の選手たちに威圧感を放っていた。
それでも、先制したのは湘南だった。後半4分、CKの流れから大岩一貴が冷静にゴールネットを揺らしたのだ。
湘南にとっては、非常に大きな先制点となった。その威力を「倍増」させたのが、キム・ミンテだった。
湘南はSNSで、ゴールが決まった瞬間のベンチの様子を動画で投稿した。出場している選手たちがベンチへと駆け寄り、喜びを分かち合う。
その「トリ」を務めたのがキム・ミンテだった。ベンチへ駆けてきたDFは、仲間たち、そしてスタンドのファンに頼みごとをする。「煽って、煽って」。敵地にて選手たちの背中を押してくれるよう頼んだのだ。
今季途中に鹿島アントラーズから期限付き移籍で加入したキム・ミンテは、すぐに主力に定着。最終ラインでチームを支えてきたが、プレー以外でもチームに貢献したことが、このシーンに表れていた。