蹴球放浪家・後藤健生は今月、U-17ワールドカップを取材するためインドネシアを訪れた。海を越え、国境を越えていく取材旅行だが、今回はまるで時間も飛び越えたようだった。ジャカルタで、懐かしい東京の風景に出会ったのだ。
■日本代表を苦しめた「移動」
U-17ワールドカップに出場していた日本代表は、強豪ひしめくグループDをなんとか3位通過してラウンド16進出に漕ぎつきました。ところが、ラウンド16のスペイン戦までは中2日の強行日程。しかも、長距離(長時間?)移動付きでした。
1位通過だったらグループリーグと同じバンドンのシジャラク・ハルパト・スタジアムで中3日でプレーすることができたはずでしたし、2位通過の場合はジャカルタに移動しなければならなかったのですが、中4日の間隔になります。
ところが、3位通過になってしまったので試合間隔は中2日。しかも、バンドンからスラカルタまで移動しなければならないのです。
バンドンからスラカルタまでは直線距離なら400キロほど。日本だったら、新幹線で2時間もかからない距離です。
しかし、バンドンからスラカルタまではインドネシア鉄道(KAI=JRのようなもの)の列車で7時間以上。飛行機を利用したくても、バンドンには小さな空港しかありません。