後藤健生の「蹴球放浪記」第188回「スタジアムまでの交通問題」の巻(1)通常の国際大会取材では出会わなかった「重大な問題」の画像
バス車内は空いていて快適 撮影:後藤健生

 蹴球放浪家・後藤健生は現在、インドネシアにいる。U-17ワールドカップを取材するためだ。たくさんの国際大会を取材してきた蹴球放浪家だが、今回は思わぬ問題に出くわした。ただし、その困難も、新たな「道」を発見するきっかけになり得るのだ。

■快適なバンドン

 U-17ワールドカップを取材のため、インドネシアのバンドンに来ています。

 バンドンは標高700メートルくらいの高原にあるのでそれほど暑くはありません。晴れていても最高気温が30度くらい。東京の真夏に比べたらはるかに快適です。

 ただし、雨季に入ったところなので、ほとんど毎日スコールに見舞われ、豪雨や雷のために試合が中断することもしょっちゅうです。

 僕にとって、インドネシアは2007年のアジアカップ以来。しかも、バンドンという街も初めてです。

 19世紀末にジャカルタからの鉄道が開通すると、17世紀以来この国を植民地にしていたオランダ人は気候の良いバンドンにヨーロッパ風の街並みを造りました。それで、バンドンは「ジャワ島のパリ」と呼ばれていたそうで、今でも街のあちこちにアールデコ風の建物が残っています。

 そんなわけで、初めてのバンドン旅行はとても楽しみでした。

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