【J1昇格プレーオフに挑むJ2・4クラブ考察(2)】“逆足アタッカー”を生かすモンテディオ山形、2連続アウェー&引き分けが許されないジェフユナイテッド千葉の画像
モンテディオ山形の渡邉晋監督 撮影:中地拓也

 最後の最後に昇格プレーオフの切符を勝ち取ったのはモンテディオ山形だ。運命の最終節で、ヴァンフォーレ甲府に2−1で逆転勝利。途中、宮城天のPKで1−1に追い付いたが、そのままだと、他会場で千葉を逆転したV・ファーレン長崎が滑り込みで、プレーオフの権利を勝ち取る状況だった。

 しかし、後半アディショナルタイムに川井歩南秀仁と繋いで、最後は途中出場のデラトーレが合わせて逆転ゴールを決めた。

 山形は現在、FC東京を率いるピーター・クラモフスキー前監督が第3節から5連敗を喫すると、コーチだった渡邉晋監督に交代。その後、さらに3連敗で、クラブ史上ワーストの8連敗となったが、東京ヴェルディに勝利して連敗を止めると、じわじわと順位を上げて、最後は5連勝でプレーオフに滑り込んだ。シーズンに17敗してプレーオフ進出は前代未聞だが、4クラブで最もチームの勢いがあることは間違いない。

 渡邉監督は複数のシステムを自在に操るが、現在の山形は4ー2ー1ー3が板に付いており、南と高江麗央という配球能力の高いボランチのコンビから、右ウイングのイサカ・ゼインと左の”逆足アタッカー”である宮城を生かす。チアゴ・アウベスなど、ベンチも含めて攻撃的なタレントが豊富で、短期決戦となるプレーオフでは強みになるはずだ。

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