■プロ野球との違い
プロ野球(NPB)は2月にキャンプが始まって、3月末にペナントレースが始まり、夏にはオールスター戦がある。そして、10月末には両リーグの優勝チーム同士の日本シリーズがあってシーズンが終わる。もう数十年も(2リーグ分裂は1949年の出来事だ)、この同じスケジュールで行われており、セントラル・リーグとパシフィック・リーグが6チームずつという仕組みもずっと変わっていない。だから、日本人にとってNPBの行司は歳時記のような存在として沁みついている。
だが、サッカーの場合は30年前にJリーグが出来てからだけでも、仕組みや日程が何度も変わった。
開幕当初はファーストステージ、セカンドステージ、それにチャンピオンシップが行われていたのだが、いつの間にか1シーズン制になった。そして、突然2ステージ制が復活したと思ったら、すぐに1シーズン制に戻った……。リーグ戦以外にもカップ戦が2つもあって、さらにワールドカップやアジアカップがあるとリーグ戦は中断してしまう。
そこに、さらに日本代表の試合が組み込まれるし、JFLや、なでしこリーグ、WEリーグは、また、まったく別のスケジュールで行われている……。
サッカーに詳しい人ならともかく、一般のスポーツファンの中で、サッカーのシーズン制をきちんと理解している人がいったいどのくらい存在するだろうか?