サッカー日本代表が10月13日に新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われたカナダ代表戦に4-1で快勝。その試合で、途中出場から好プレーを連発して存在感を見せたのが旗手怜央だった。特に後半26分に繰り出した絶妙なダイレクトスルーパスに称賛の声が多く寄せられた。
現在25歳の旗手。カタールW杯でメンバー漏れの悔しさを味わった後、6月シリーズの2試合にスタメン出場したが、9月の欧州遠征は故障の影響でメンバー外。その後、所属するセルティックで活躍し、好調を維持した状態での代表復帰となった。
出番は突然、訪れた。後半11分に中村敬斗が相手のタックルを受けて負傷退場したことで、同16分に急いでピッチイン。だが、ピッチ内では慌てる素ぶりなど一切見せることなく、投入直後から巧みなパスさばきを披露。同25分には自陣左サイドから逆サイドの伊東純也へ鋭いロングパスを通してスタンドを沸かせた。
さらにその直後、旗手が再びチャンスを演出する。自陣からのクリアボールを浅野拓磨が処理して旗手に繋ぐ。大きくバウンドしたボールだったが、旗手はタイミングを見計らいながら前線に走り出していた浅野の前方のスペースに、右足インサイドでの絶妙のダイレクトスルーパスを送り込んだ。
最終的にこぼれ球を拾った南野拓実のシュートがゴール左に外れたが、得点になってもおかしくない決定的なチャンス。そのシーンを創り出した旗手のセンス抜群のスルーパスに、スタンドの観客、解説陣も思わず唸った。