■キャプテン鈴木大輔「次の試合がすごく大事になる」

 キャプテンでCBの鈴木大輔は試合後、「痛い引き分けになったと思います」と切り出した。出場停止明けの彼も、後半にCKからヘディングシュートを放った。しかし、枠をとらえられなかった。

「自分たちが予想した試合展開と違ったものになり、10人で後ろに重心を置いて守備を固めてきた相手に対して、どうやってやり切るのか。点を取るのか。そこが課題になったと思います。5枚にして固めてくるのは予想していたのですが、ゴール前になかなかスペースがないなかで、ゴール前へ迫ってシュートは打っているけれど、相手のブロックに当たってしまうというのが少なくなかった。セットプレーもデザインどおりだけど、決め切れなかったところがありました」

 今節を終えた順位は、勝点72のFC町田ゼルビアが首位、勝点67の清水エスパルスが2位、勝点65の東京ヴェルディが3位、勝点65のジュビロ磐田が4位となっている。勝点61の千葉は5位だ。2週間のインターバルを経て行なわれる次節は、東京Vとの直接対決だ。鈴木大輔はすでに21日を見据えた。

「ずっと勝っていたなかで引分けたという意味では、次の試合がすごく大事になる。東京V戦は直接対決ですから、勝点3以上の価値のある試合ですし、引分けたからといってこれまでの流れが途切れたわけではないので、そこはポジティブにとらえていきたい。僕らは目の前の試合に勝つしかないので、次の東京V戦も含めて、残り試合すべてに勝つ気持ちです」

 東京V戦を終えると、いわきFC、ザスパクサツ群馬V・ファーレン長崎と対戦する。群馬と長崎はJ1昇格プレーオフ圏を狙っている。お互いの順位を左右する一戦が、最終節まで続く。プロ17年目のMF米倉恒貴は、「ここからはメンタリティが大事です」と言う。

「能力のある選手はたくさんいて、いいサッカーをしているのも分かってもらえると思いますが、どんなプレッシャーのなかでもプレーできるか。プレッシャーがかかるなかで、一人ひとりが自分のプレーをできるかどうかが大事だと思います。そのうえで、チーム一丸となって戦っていきたい」

 それぞれのチームの思惑が絡み合い、J2は最終局面に突入している。

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