■マルシーニョとの試合前の会話

 ちなみにマルシーニョからは、試合前に自分を狙ってくれとの依頼を受けてきたとソンリョン。

「試合前にたまにマルちゃんと話をするんですよね。(マルシーニョを)“狙ってくれ”と。(マルシーニョにロングキックを出せるよう)準備しておいてくれと」

 ソンリョン自身「僕もキックが飛ぶというストロングポイントがある」ことを自覚しており、それぞれの特長を生かしたアシストとなった。

 なおマルシーニョがゴールをした瞬間、喜ぶマルシーニョに負けないくらいに喜ぶソンリョンと、そのソンリョンのもとに駆けつけて喜び合うチームメイトの姿から、チームの結束が見えた。次は3度目の天皇杯決勝の舞台だ。

「1試合1試合、こうやって上がって来れるのはコーチングスタッフ、選手、みんなが一つになったからだと思います。本当にラストの1試合、良い準備をして、みんなで準備すれば十分に(天皇杯を)取れると思います」(チョン・ソンリョン)

(取材・文/江藤高志)

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