中国で開催されている第19回アジア競技大会の女子サッカー競技で、日本女子代表が北朝鮮女子代表を4-1で下し、2大会連続で3度目の優勝を飾った。その試合後、キャプテンを務めた塩越柚歩の涙が注目されている。
W杯を戦った「なでしこジャパン」とは大きくメンバーが異なる別編成で大会に臨んだ日本は、1次リーグ3試合を23得点無失点と圧倒して3連勝を飾ると、準々決勝のフィリピン戦でも8-1の大勝。準決勝で開催国の中国との激戦を4−3で制すると、決勝でも4得点を奪って頂点に立った。
その試合終了後、ピッチの中でチーム全員での歓喜の輪ができあがったが、その直後に大粒の涙を流していたのが、今大会で背番号10を背負った塩越キャプテンだった。三菱重工浦和レッズレディースに所属する25歳のMFは、急造チームをまとめる役割を担いながら怪我明けという自身のコンディションとも戦いながらの大会だった。
試合後のミッスクゾーンに姿を現した塩越は、「何もできなかったのを感じてたから、本当にみんなにありがとうの気持ちがあふれすぎて……」と涙の理由を説明。改めて込み上げてくる涙を拭いながら「みんなに本当ありがとうという気持ちと、このチームで優勝できて良かったと伝えさせてもらいました」と続け、笑顔を見せた。