■紹興酒の本場

「お茶だけじゃ、物足りない」という方。安心してください。杭州には美味しい酒もあります。なにしろ、紹興酒の本場である紹興市は杭州のすぐ東。約30キロほどのところにあるのです。

「紹興酒」というのは、日本酒と同じく米を原料とした蒸留酒で、それを3年以上熟成させたものです。月日をかけて熟成させるために「老酒」(ラオチュウ)とも呼ばれ、またその美しい琥珀色から「黄酒」(ホアンチュウ)とも呼ばれます。今では台湾製など他の土地で作られた紹興酒もありますが、本来は浙江省紹興市で作られたものを言います。

 これも、南宋時代に宮廷で造られたのが始まりで、西湖にある公園にも南宋時代の蒸留所を復元した建物が造られています。

 ですから、杭州でも紹興酒はいくらでも飲めますし、鉄道に乗って本場の紹興市を訪れて本場中の本場で紹興酒を飲んでもいいでしょう。

 本場の龍井茶と紹興酒。そして、西湖の絶景……。アジア大会はともかく、16年前を思い出していたら、杭州にまた行ってみたくなりました。

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