【欧州遠征を終えた田中碧の現在地(1)】「自分自身に課していきたい」トルコ戦で感じた、足りない部分。日本代表主将を務めるなど森保監督からの絶大なる信頼を受けながらの画像
トルコ戦ではキャプテンマークを巻いてプレーしたサッカー日本代表の田中碧 撮影:中地拓也

 ドイツに4-1、トルコに4-2と欧州の強豪国に派手な2連勝を挙げた9月の日本代表シリーズから1週間。各選手たちは日常の戦いの場に戻っている。

 ドイツ戦(9日=ヴォルフスブルク)のロスタイムにダメ押しとなる4点目を叩き出し、トルコ戦(12日=ゲンク)ではキャプテンマークを巻いてチームを統率した田中碧(デュッセルドルフ)にとって、この2連戦は半年ぶりの代表活動だった。第2次・森保ジャパン初陣となった3月のウルグアイ(東京・国立)・コロンビア(吹田)2連戦後の4月に右ひざ内側じん帯断裂の重傷を負い、公式戦から遠ざかっていたからだ。

「結構、久々のケガだったんで、ちゃんと直そうと。そのままシーズンが終わっちゃったんで、痛みなく試合ができるように最大限努力して、今季開幕(7月29日のヘルタ・ベルリン戦)まで持っていった感じです。最初の方はイージーミスもあったり、試合の入りとかも難しい部分がありましたけど、もう慣れてきたかな」と彼は本来の状態に戻ったことをアピールしていた。

 トルコ戦では確かにポジティブな印象を残したシーンもいくつかあった。例えば、前半28分の中村敬斗(スタッド・ランス)の2点目につながったボール奪取。右サイドバック(SB)毎熊晟矢(C大阪)の折り返しを相手DFがクリア。中盤につなごうとしたところで田中碧がしっかりと体を入れ、マイボールにしたのだ。これを中村敬斗がキープしきれず、再び相手にこぼれたところで伊藤敦樹(浦和)が再びボールを奪取。久保建英(レアル・ソシエダ)のミドルシュートにつながり、中村がこぼれ球を押し込む格好になった。

「守備に関しては、前半は切り替えが早かったし、奪えるところでも奪えていた。あれは最低限。戦うところ、奪い切るところはより意識していかないといけない」と本人も手ごたえをつかみながらのプレーだったという。

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