13分、GKに安易にバックパスしようとした喜田陽は背後から鈴木優磨にボールを奪われた。
先制ゴールを決めた鈴木は吠えた。
試合が不穏な雰囲気になったのは、鈴木が中盤でディエゴ・ピトゥカにマイナスのパスを出して、それをピトゥカと喜田が向き合う形で競った直後だった。
喜田は倒れたが、自然の流れの接触に見えた。
香川真司はレフェリーにアピールした。
「レッドカードの可能性確認中」
スクリーンに映し出されたVAR画面はボールを蹴りに行ったピトゥカの左足が、それを阻止しようとした喜田の左足首上を踏みつけている。
一瞬の出来事だ。
モニターを見たレフェリーは躊躇せずにピトゥカにレッドカードを出した。
退場になったピトゥカは両手を広げ、笑いまで浮かべて拍手のジェスチャーだ。
抗議した岩政大樹監督にはイエローカード、鹿島のスタッフにもレッドカード。