■最大の課題
ドイツも本気で、中2日でフランス戦を控えていたにも関わらず、日本戦にベスト・メンバーを当ててきた。試合前のセレモニーの時から選手や監督の表情は緊張にこわばっていた。その本気のドイツを相手に日本が完勝した意味は大きい。
三笘薫の左サイドが右サイドほどは機能しなかったとか、そのサイドでレロイ・サネのドリブルに苦しんだことなど、いくつか問題点はあるが、そこまで完璧を求めても仕方がないだろう。
最大の課題は、3点目がなかなか取れなかったことだろう。
前半41分に上田が相手DFのパスミスをカットしてフリーでドイツ・ゴールに迫った場面があった、GKのマルクアンドレ・テアシュテーゲンに防がれてしまい、引き気味に守ってカウンターを狙った後半にも何度か決定機を作りながら、点差を広げることができず、ドイツの猛攻に耐える時間が続いた。
最後は、久保建英が登場し、「1点リード」という難しい状況の中で落ち着いた状況判断とワールドクラスのテクニックで2ゴールを演出したが、もう少し早い時間に3点目を決めていたら、本当に「完勝」と言うことができただろう。