8月30日、川崎フロンターレはアルビレックス新潟と準々決勝を戦い、PK戦の末に勝利を掴んだ。この試合に挑む前、鬼木達監督がチームに訴えたのは、タイトルにどん欲になること。「タイトルに対する執念とか執着心とか、そういうものを見せようという話をしました。たまたま取るのではなくて、意識をして、しっかりとどん欲に取りに行くっていう姿勢を見せよう」と話したという。
この言葉に選手も応えた。実際、小林悠も試合後に「鬼さんから試合前に、タイトルにもっと貪欲になっていこうって話をされて」と明かし、選手の胸に強く刺さっていたことが分かる。
その小林は、「今日は本当に一体感がすごいあった」と、チームの雰囲気を説明した。
「勝つために、タイトルを取るために、みんながいい声を掛け合ってました。延長に行くときも、PKになるときも、みんながすごい声を出していて、ちょっと今までになかった一体感というか、これでチームはぐっと一つになってまた良い方向に進んでいけるのかなっていう感じはしましたね」
3月に自信を失うほどの敗戦を喫した新潟の地で得た、チームの一体感。一進一退で前に進み続ける今季のフロンターレだが、この勝利によって得たものは大きいはずだ。
負けて得るものもある。しかし、勝つことでしか得られないものもある。そして、勝つことで払拭できるものもある。