画像・写真:「みんな温かい」なでしこMF塩越柚歩が古巣との初対決で流した「美しい」汗と涙、対照的だった塩越と猶本光の「サポーター挨拶」の表情、試合後に口にした「誓い」の言葉【東京ヴェルディベレーザvs浦和レッズレディース】激闘PHOTOギャラリー 原壮史 J1 浦和レッズ 東京ヴェルディ WEリーグ 2025.08.27 昨シーズン途中、浦和はACLの敗退が決まると3月25日に楠瀬直木監督を契約解除。シーズン終了後の6月1日、同氏はリーグを制した王者・ベレーザの新監督として招聘された。また、6月16日にはジュニアユースから15年間、浦和の選手として過ごした塩越柚歩もベレーザに完全移籍となった。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) さらに浦和は6月27日に石川璃音、遠藤優、栗島朱里、竹内愛未、猶本光の5選手がチームを離脱すると発表。石川はエバートン、遠藤はウエストハム(どちらもイングランド、ウィメンズ・スーパーリーグ)と海外移籍前提の離脱も重なっていたとはいえ、塩越に続き、主力がさらに5人も離脱するという衝撃は大きなものだった。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) そして、その中で猶本もベレーザへ。リーグタイトルを争うライバル対決であることに加え、新たな因縁が注目を集めることとなった一戦は、新シーズンの3節に組まれた。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 実はWEリーグとなってから浦和戦では未勝利が続いているベレーザ。リーグ王者ではあるものの、チャレンジャーとしての要素もあるシチュエーションでの試合となった。猶本はメンバー外となったが、ここまでフル出場を続けている塩越は3試合続けてのスタメン起用となった。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 試合はいきなり動く。浦和が立ち上がりから前への勢いを見せると、4分、ベレーザがゴール前のボール処理でお見合い。丹野凜々香がその隙を逃すことなくゴールを奪い、浦和が先制した。その後も浦和の出足の良さが続き、前半のベレーザはペースをつかむことができなかった。トップ下の塩越はライン間でボールを受けようと動くが、浦和がベレーザのボランチにしっかり対応し、ボールがそこに出てこない。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 苦しむベレーザはハーフタイムの選手交代で3バックから4バックへ変化。すると、後半は両サイドから攻撃の形を出せるようになった。しかし、最後のペナルティエリア内での精度を欠き、チャンスは作るものの同点にすることができない。それでも、途中出場の青木夕菜や松永未夢が積極的なプレーを続け、終盤は塩越も前を向いてプレーすることができるようになった。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) しかし、最後まで高橋はなと後藤若葉を中心にまとまり続けた浦和の堅守を破ることができず。池田咲紀子のビッグセーブもあり、注目の一戦は浦和がウノゼロで勝利を手にした。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 試合後、楠瀬監督と塩越、猶本の3人は浦和サポーターのもとへ行って、あいさつ。試合では対戦相手として「愛のある声」(試合後、塩越)でもある盛大なブーイングを受けたが、試合後は温かい拍手で迎えられ、塩越は涙を隠すように顔に手を当て、猶本は満面のスマイルで客席を見上げた。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 「(レッズの人たちは)みんな温かい」と涙を浮かべた塩越。通常の強豪対決とは異なる注目のされ方となったことについては「WEリーグが盛り上がるなら嬉しい。こうやって盛り上がる試合がもっと増えていけばいいと思う」とリーグとしての、さらなる盛り上がりに期待した。チームはこれで1勝2敗。まだ3試合を終えただけだが、優勝争いを繰り広げることになるであろうINACと浦和にすでに敗れてしまった。一生忘れることがないであろう区切りの試合を終えた背番号19は「自分がもう一回り大きな存在にならないと」とベレーザの主力としての誓いの言葉を口にした。(20250824)撮影/原壮史(Sony α1使用) 写真の記事へ戻る