「得点の直前に守護神が叫んだ言葉」「10番の激しい叱咤」試合を動かした「2つの掛け声」とは?横浜FC対横浜F・マリノス【痛み分けの横浜ダービー(2)】の画像
マルコス・ジュニオールが決めた同点PK 撮影:中地拓也
※その1はこちら

■9月25日/J1第30節 横浜FC 2-2 横浜F・マリノス(ニッパツスタジアム)

 両チームが2点ずつを奪い合った横浜ダービーは痛み分けの結果となった。

 マリノスとしては首位・川崎フロンターレとの優勝争いをするうえで、これ以上勝ち点差をつけられるわけにはいかなかった。試合開始時点で勝ち点差は「7」。

 翌27日に川崎が試合をする前に、プレッシャーをかけておきたかった。一方の横浜FCは現在最下位で、16位・湘南ベルマーレとの勝ち点差は「9」。湘南も翌27日に試合のため、さらに引き離される可能性がある。

 ダービーマッチという要因に加えて、狙うものがあるからこそ、球際で激しい攻防が続いた。両チームに提示されたイエローカードの数は7枚で、そのうち2枚を受けた渡辺皓太はレッドカード処分となっている。他にも、選手同士で小競り合いが起きる場面もあった。

 ピッチに立つ選手とスタッフが勝利に渇望する試合で印象的だったのが、2つの「掛け声」だった。

 まず1つ目は、スベンド・ブローダーセンが発したもの。今夏から横浜FCの守護神を務めるドイツ人GKは、逆転されたあと、最後方からチーム全体に向かってこう大きく叫んだ。

「ワンモアチャンス、カモン!」

 そしてその後、見事にチームは同点弾を決めている。1つのチャンスにかける気持ちが、あのゴール場面に乗り移ったようだった。

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