浦和レッズMF小泉佳穂が明かすACL理文戦の至上命題は、「敦樹やトモを、どれだけ早く休ませることができるか」。先制弾決めるも「素直に嬉しいが、まだ1点なので」の画像
ACL理文戦に先発出場した浦和レッズの小泉佳穂 撮影:中地拓也

 浦和レッズは、8月22日に埼玉スタジアムで、理文(ホンコン・チャイナ)とAFCチャンピオンズリーグ プレーオフステージで対戦し3-0で勝利を飾った。

 この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたのはMF小泉佳穂であり、彼のゴールが複数得点の口火となった。

 開始3分、右サイドでMF中島翔哉のパスを受けたMF大久保智明がマイナスに折り返すとペナルティエリアに走り込んできた小泉がスライディングしながら右足で押し込んだ。

 小泉にとっては、これが今季初ゴール。「遅れたタイミングで入ると一番良いところが見えると言うか、そういった意味ではベストに近いタイミングでエリア内にいけたと思っていて、あそこに出す方が難しいので、トモ(大久保)が感じ取れるかのところでバッチリと見てくれていて、数秒先の未来のところでイメージが重なった上でのゴールだったと思います」と一連のプレーを客観的に分析した。

 そして「ゴールに絡むところは課題だったので、一つ結果が出て嬉しく思っています」と笑顔を見せて、ひと息つくと「素直に嬉しいが、まだ1点なので」と続けた。ただ何よりも自分がゴールを奪ってチームの勝利に貢献したことが嬉しかった。

 今季初のフル出場となったが「かなりしんどくで、何よりも蒸し暑かった。最近、連戦で出ている(伊藤)敦樹やトモ(大久保)を、どれだけ早く休ませることができるかが、至上命題だったと思っていて、自分が走って2人に楽をさせられるかというところもあり、ゴールも大きくポジティブだったと思います」と振り返った。

 また、左サイドハーフの小泉とトップ下で起用された中島の関係性も良く絶妙な距離感とバランスを取りながらプレー。この点についてマチェイ・スコルジャ監督は「特に(小泉)佳穂との連係が興味深かった」と試合後に話した。小泉自身は「(中島)翔哉くんは近い距離感で味方がいる時がやりやすいタイプだと思っているので、できるだけ近くで、短い距離感でプレーすることを心がけました。彼にどれだけ良い状態でボールを渡せるかを意識しました」と語った。

 2人の共存がプラスアルファを生むことを証明したが「僕やトモ(大久保)、小さな選手は距離感が短いパスを好むところはある。そういうプレーがリーグ戦やACLの戦いで、どうなるか課題が出てくると思います」と、強度の高い相手との対戦時に、このオプションが具現化できるかが1つの課題となった。

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