ベガルタ仙台がついに暗いトンネルから脱出した。8月19日、J2リーグ第31節として戦った大宮アルディージャとの試合を1-0で勝利。12試合ぶりの白星を手にしたのだ。
本来、J1昇格を争うべき立場にありながら、J2残留争いに巻き込まれる16位という苦しい順位。その間、監督交代に踏み切るなど出血を覚悟しながらの変革を行ったが、勝利は遠い。その状況で戦う大宮は22位で、是が非でも勝利が欲しかった。
しかし、その試合でもスコアを動かすことは容易ではなかった。それでも、スコアレスで迎えた90+5分。左CKのボールを、エヴェルトンをエヴェルトンが頭で流すように決めて、ついに先制。そしてこの得点を決勝弾としたのだ。
ベガルタ仙台は、その得点時のレジェンドの姿を撮影していた。ユアスタのベンチ裏のロッカールームへと向かう通路に、この日はメンバー入りしていなかった、10番を背負う梁勇基がいた。仙台の栄光も挫折も見てきた梁は、その様子を前のめりで見ていたが、得点が決まるや両手を上げて喜んだのである。