8月19日に広島で行われたアウェイマッチを川崎フロンターレは落としてしまう。2-2で迎えた90+7分に満田誠の決勝弾を被弾。広島に喫した3失点はいずれもファインゴールではあるが、そこに至る過程が軽すぎた。チームはこれで3連敗となった。
反省ばかりの試合の中にあって、一人気を吐いていたのが脇坂泰斗だった。0−1で迎えた24分に同点弾を。さらに1-2で迎えた71分にはヒールパスで山根視来のゴールをアシスト。敗戦の中にあって、今後の希望となりうるプレーを見せていた。
試合後のミックスゾーンに姿を現した脇坂の目は涙で潤んでいるように見えた。その脇坂が、取材の問いかけに足を止めてくれた。
冒頭、敗戦についての感想を求めると、脇坂は26秒間の沈黙の後に絞り出すように「感想と言われても難しいと思います」と口にして「相手に3点取られて、うちは2点しか取れていない」事をもって「力負けというふうに簡単に片付けていい問題ではない」と口にした。
つまり「攻撃と守備は、表裏一体というか、つながっているので。3失点のところが悪いというところもそうですし、2得点しか取れていないというところ。チームとして足りていないところが明確に出たゲームだったかなと思います」と反省していた。
そして、ここから気をつけるべき事として「自分たちから崩れていかないこと」と強調。それが「一番大事なところだと思うので」と口にする脇坂は「全員で高めていくところと、個人が成長していくという意識がないと、やっぱりチームに還元されていかないと思うので」と述べている。