■吉本監督「大きな希望」
現在、高知県にはJリーグチームはない。それを打破しようとしているのがこの高知ユナイテッドSCで、J3を目指してJFLを戦っている。この試合が、今季、J1を招いての天皇杯の2試合目。3回戦では横浜FCを迎え撃っていた。
試合後、吉本監督に7000人の観客が来たことで高知県にもたらしたもの、高知市にもたらしたもの、Jリーグのチームがない県にもたらしたものを聞くと、以下のような答えが返ってきた。
「J1と3試合、しかも横浜FCとフロンターレは地元で開催できたのは大きな希望ですし、7000人の方々が来られるようなスタジアムなんだなと。そこに関しては希望があります。
だからこそ、高知県のスポーツを変えていきたいというのが、我々のチームのモットーでもありますし、街を元気にしていきたいという部分に関しては、こういう感動を与えられた機会を自分たちで選手がメインとなって作りあげた希望があると思います。
その希望をどれだけ長く持続させられるか、そういう方々に応援してもらえるような機会を作った自分たちに対して、スポンサーもそうですし、観客もそうですし、いろんな方々に協力してもらって早くJ3を目指したい」
また、高知の10番をつける横竹翔にも大観衆について聞くと、「本当にたくさんの方々の前で試合をする機会がないので、本当に貴重な体験ができましたし、これだけたくさんの方に興味を持ってもらえたので、次につなげられるようにと感じています」と、神妙な面持ちを見せていた。
高知がガンバ大阪、そして横浜FCからの勝利によって獲得した、J1川崎の来県とその効果。両チームの対戦は、天皇杯の意義の一つを実践するものだった。