7月16日、川崎フロンターレの選手、スタッフが等々力競技場に集まり、7156人の観客・サポーターと「2023ファン感謝デー」を楽しんだ。
その冒頭、ステージに集まった選手がサポーターに向かって挨拶をしたのだが、そこで、避けては通れない時間がある。「つかみの挨拶」だ。
昨年は永長鷹虎(J2水戸に育成型期限付き移籍中)と五十嵐太陽(J2山口に育成型期限付き移籍中)が務めたように、ルーキーがまずはその顔を覚えてもらう場面から始まる。とはいえ、フロンターレというクラブだけに、ただ挨拶するだけではなく会場の“着火役”としての意味も持つ。大きな責任を背負って、マイクを持たなければならない。
今年、その役を務めたのはいずれも高卒ルーキーの名願斗哉と松長根悠仁。すでに公式戦出場を果たしている2人が、会場の期待の視線を浴びながら舞台中央に歩み出た。
向かって右側に立つ名願は、左に立つ松長根悠仁に向かって、「いやあ、ファン感のつかみの挨拶、緊張するなあ。何か、考えてきた?」と振る。すると松長根は、「なんも考えてきてないよ」とまさかの回答。これに名願は「なんで考えてないんだよ⁉」と怒り、2人で互いに互いを押し合うもみ合いに。
ここで2人の仲介役を求められたのが、家長昭博。川崎の攻撃を司るベテランFWである。ここまで読んでお気づきになった方も多いと思うが、これは、人気お笑いコンビ『鬼越トマホーク』の持ちネタである「喧嘩ネタ」。このあと、仲介役には強烈なダメ出しをしなければならないお決まりになっている。さらに、強烈なダメ出しを諫める形で、さらに鋭いダメ出しも入る。