■難しかった交代のタイミング
ただ、2人とも新戦力だっただけに「どのポジションで、どのタイミングで起用するのがベストなのか」、城福浩監督にとっても難しい判断だったことだろう。
それでも、流れの中で交代やポジション変更という形で“新戦力”をうまく生かしたことが鮮やかな同点劇につながった。
一方、町田の黒田剛監督は染野に1点目を決められた直後にカルロス・グティエレスを投入してスリーバックに変更した。「ミッチェル・デュークの出場停止で守備の局面で高さが足りなかったからだ」と言う。
もちろん、これは結果論なのだが、もし、もう5分ほど早くスリーバックに切り替えていれば、東京Vの同点劇はなかったかもしれない。
両監督の交代カードの切り方と、そのタイミングのズレが生んだ同点ゴールだったとも言える。
町田には「守備が堅い」というイメージが強いはずだ。「『ウノゼロ』の勝利を目指している」と、黒田監督自身も語っている。
実際、第24節までの失点数はわずか15で守備力の高さは数字にも表れていた(2番目に失点が少なかったのが東京Vで、第24節までで16失点)。
ただ、町田は開幕から第7節までは7試合で失点がわずかに1と、文字通り堅守が光っていたのだが、その後、第24節までの17試合ではクリーンシートは5試合しかない。2失点する試合も次第に増加しており、7月1日の第23節では最下位に低迷する大宮アルディージャ相手に最後は3対2と逆転したものの、大宮にいきなり2点を奪われてしまって慌てる場面もあった。
そして、5月13日に行われた味の素スタジアムでの東京Vとの対戦では1対0と東京Vを完封していたが、国立での2戦目では2点を失って引き分けに持ち込まれてしまったのだ。