■ワールドカップ予選との兼ね合い
さて、1997年大会はマレーシア開催だったので「ぜひ行きたい」と思ったのですが、日程のやり繰りが大変でした。この年はフランス・ワールドカップ予選があったのです。
僕はワールドカップ予選は日本以外の強豪国の戦いもすべて見届けるつもりで、一次予選から香港やマレーシア、オマーン、サウジアラビアなどを飛び回っていたのです。
マレーシアでのワールドユース選手権は6月16日開幕・7月5日決勝という日程でしたが、僕は6月2日からシリアとイランを回っていて、帰国は6月16日(つまり、ワールドユース開幕の日)の予定でした。シリアの首都ダマスカスでは「聖書の世界」を堪能。イランの首都テヘランではエルブールズ山脈を越えてカスピ海を見に行きました。
しかも、6月22日から29日までは日本が所属するワールドカップ1次予選グループ4の試合があったのです。1次予選はダブルセントラル方式で、3月にマスカットで「オマーン・ラウンド」、6月に東京・国立競技場で「日本ラウンド」があったのです。
しかし、日本は3月のアウェーですでにオマーンに勝利。得失点差でも大きくリードしており、最終予選進出は確実でした。
そこで、僕は日本代表が初戦でマカオに10対0で勝利したのを見届けて、すぐにマレーシアに向かうことにしました。