【J1後半戦の台風の目はC大阪か(2)】小菊監督も「彼ら3人をいかに融合させていけるか」と語る上向きの3選手に、ボランチ・香川の攻撃の組み立てを加える作業の画像
セレッソ大阪を率いる小菊昭雄監督 撮影:中地拓也

 セレッソ大阪の18節終了時点での戦績を見ると、総得点が27・総失点が20。首位の横浜F・マリノスと比べると、失点数は同じだが、得点数は10足りない。2位・ヴィッセル神戸と比較すると、得点数で9、失点数で7という違いがある。特に得点数の差を詰めていくことが、トップ2に肉薄する大きなポイントと言っていいだろう。

 まず攻撃面を見ると、目下のチーム得点王は7点のレオ・セアラ。彼は昨季まで所属した横浜で2021年に10点、2022年に11点をマークしている通り、安定的に2ケタを取れるFW。今季は新天地に赴いて少し適応に時間がかかったが、4月以降コンスタントに活躍。シーズン2ケタ達成はほぼ確実だろう。

 それ以外の確固たる得点源不在が前半戦の課題だったが、ここへきてジョルディ・クルークスとカピシャーバの両助っ人外国人が両サイドで躍動。彼らがゴールに絡めるようになれば、総得点数は伸びていくだろう。

「特に新加入の外国人3人、レオは上半期もよかったですが、ジョルディとカピがフィットして、ようやく100%になってきましたので、彼ら3人をいかに融合させていけるか。チームの役割もしっかり理解して、最近は素晴らしいパフォーマンスを発揮しているので、その3人をどう生かしていくかだと思います」と小菊昭雄監督も大きな期待を寄せていた。

 このトリオは、横浜のアンデルソン・ロペス、ヤン・マテウス、エウベルのトリオに負けじ劣らずといった迫力と質を備えている。名古屋グランパスもユンカーとマテウス・カストロが主要な得点源になっているが、神戸を除く上位陣は外国人アタッカーの出来が勝敗に大きく影響している。セレッソの場合も同様で、彼ら3人が今後のキーマンになるのは間違いないだろう。

 彼らに加えて、日本人FWの加藤陸次樹上門知樹、北野颯太らがゴールを奪ってくれれば、上位陣を脅かすことは決して不可能ではない。前線の面々をうまく操縦できる香川という百戦錬磨の存在がいることも大きい。

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