■エリキの「独力」で町田が先制も…
町田は後半開始早々にスコアを動かす。GKポープ・ウィリアムのパントキックにエリキが反応し、DFラインの背後へ抜け出す。相手選手を振り切り、飛び出したGKもかわすと、無人のゴールへ押し込んだ。エリキはシーズン11ゴール目だ。
町田は前半戦の21試合のうち、実に16試合で先制点を奪っている。その最終的な結果は14勝1分1敗だ。リードを奪ったまま終盤へ持ち込めば、DFを増やして逃げきる勝ちパターンへ持っていける。
黒田監督は64分にMF高江麗央を下げ、MF稲葉修土を投入した。ボランチの一枚をボールハンターの性格が強い稲葉に代えることで、守備のリスク管理を高めた。その先にはCBを投入した守備固めも視野に入っていたはずだが、直後の65分にプランが崩れる。水戸のFW梅田魁人に、ペナルティエリア外からスーパーボレーを決められたのだ。6月の月間ベストゴールの有力な候補となる一撃は、相手を褒めるしかないものだった。
1対1とされてからは、エリキとデュークの「個」の力を生かしつつ、翁長のロングスローやCKからゴールへ迫る。しかし2点目を奪うことはできなかった。
前節の栃木SC戦に続いて、下位チームと勝点1を分け合った。ただ、チームの戦いにブレはない。引分けを引きずらないことが大切だろう。